【特集】MEDISOとInnoHubの連携について(掲載日:2019年8月29日)

MEDISOとInnoHubの連携について

厚労省の事業として展開している「MEDISO(医療系ベンチャー・トータルサポート事業)」とInnoHub。どちらもヘルスケアベンチャーをサポートする事業です。実はオフィスも同じビルの2部屋隣にあるのですが、
これまでも「厚労省でやっているMEDISOとの違いはなんでしたっけ?」とのお問い合わせもあり、且つ、InnoHubも開設からもうすぐ2ヶ月が経とうとしている中、「これはMEDISOの力を借りることが必要なのではないか・・・」というご相談も見受けられるようになってきました。

・・・ということで、MEDISO-InnoHub連携MTGを実施し、改めて「ヘルスケアベンチャーにとって意味のある連携にするためにはどうすればいいか?」を議論しました。
今回の記事ではその議論の一端として、InnoHubとMEDISOの役割と連携について書いていきます。今後、継続的にコミュニケーションを深めていく予定ですので、随時続報をお出しできるようにしたいと思います。


MEDISOとは?

厚労省の事業として展開している「MEDISO(医療系ベンチャー・トータルサポート事業)」は、実用化に向けた課題を抱えた医療系ベンチャー企業、アカデミア等と、その解決のためのアドバイスを行う専門家(サポーター※)をマッチングし、各段階に応じたきめ細かな相談・支援を行う事業となっています。

※サポーターとは、法規制対応、マーケティング、事業計画、資金調達、経営戦略、知財戦略、国際展開等の各分野の専門家です。
https://mediso.mhlw.go.jp/

MEDISOの支援対象は?

ホームページ上では、支援対象として「薬機法の対象となる医薬品・医療機器・再生医療等製品、新たな創薬技術や医療用マテリアル等の実用化を目指している個人を含めたベンチャー、アカデミア等」という記載となっています。
しかし、実際は「そもそも薬機法の対象として上市するかどうか悩んでいる」といったご相談も含めて、「ベンチャー・アカデミアのもつシーズ」であり「薬機法に関わる可能性がある」全ての事業・研究開発フェーズでのご相談は広く受けられています。

どのような流れでご相談を受けているかは、MEDISOの常勤サポーターへのインタビュー記事に詳しく掲載されていますので、そちらをご覧ください。

MEDISO常勤サポーターインタビュー

今のInnoHubにできることは?

一方、今のInnoHubではこういったご相談にお答えしております。
詳細は、前回の記事をご参照下さい。
https://healthcare-innohub.go.jp/contents/08152019

・資金調達計画や資本政策、事業計画の検討・ブラッシュアップをしたい
・事業のスケールアップに向けて連携・協業先を探したい
・アドバイザー・サポーター団体とのネットワークづくりをしたい
・補助金・助成金・公募情報などを知りたい
・事業を進めるにあたっての頭の整理をしたい・ヒントを得たい

InnoHubは、活動に賛同いただいているInnoHubアドバイザー・サポーター団体や経済産業省などのネットワークを活用した支援に強みを持ちます。InnoHubサポーター団体などとのマッチングを通じて事業を推進できる可能性がある一方で、サポーター団体の現時点の関心領域と重ならない場合は、「反応がない」こともあります。企業等が自分自身の事業やサービスについてどのくらい関心を持ってくれるのかを確かめてみるといった使い方も大歓迎です。

MEDISOでは、指名はできないようですが、常勤・非常勤サポーターが何回でも無料相談に対応してくれるということなので、フェーズや悩みに応じた使い分けができると考えています。

InnoHubとMEDISOは、今後どのように連携するのか?

「相談者側がそれぞれを使い分ける」というのも確かに一つの方法ではあるかもしれませんが、例えば
①ご相談内容があまり固まっていなくて、どう相談していいのか分からない
②ご相談内容が多岐にわたっており、一度に相談したい
こんなケースでは、どうすればいいのでしょうか。

結論から先に言えば、「しかるべき場所に繋ぐので、まず相談に来てください」。

InnoHubの事務局は企業・官公庁でのヘルスケア関連の案件実績を持つメンバーで運営していますので、ライトなご相談や相談内容を固めるためのご相談も気軽にしていただくことが可能です。
ご相談を受けている中で「これは早いタイミングで薬事申請も含めて検討が必要そうなのでMEDISOの方とお話ししてみるのはどうだろうか」「創薬・医療機器・再生医療分野の専門性が高いMEDISOの方におつなぎしてもよいか」とご提案させていただきます。ご相談者の同意をいただいた上でご相談内容をMEDISOと共有し、MEDISOの相談対応の後はどのような支援があったのかの連携を行います。

「非薬機法の領域から始め、将来的に薬機法の領域に進出したい」といったご相談もInnoHubに実際にいただいております。その際は、詳細な相談内容を伺いながら、上記のようにMEDISOと連携しながら相談のブラッシュアップを進めていきます。

MEDISOからInnoHubへの連携もしかりで、入り口がどちらであったとしてもご相談された方がなるべく早く、適切な窓口で支援を受けられるよう、密な連携体制を継続していきます。

ヘルスケアベンチャーの発展に向けて

薬機法関連や保険点数関連を避けて通ることの出来ないサービスは少なからずありますし、一方でビジネスの拡大においては多様な企業・団体との連携を実現することが、事業のスケールアップや資金調達にも関わってきます。

ヘルスケアベンチャーの通るライフステージの中で、MEDISO・InnoHubそれぞれが強い部分を生かした包括的な支援により、「ヘルスケア業界でベンチャーをやって成功した」とベンチャーの方が思えるような事例を一つでも積み上げられるよう、よりよい支援体制になるよう、両者での議論も引き続き行っていきます。

(※20190904一部記載を修正しております)

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